宗派別の仏壇に必要なもの
お仏壇には、宗派によって異なるご本尊やお位牌、仏具などが必要です。
お仏壇自体は、宗派によってこうでなければいけないという決まりはございません。
但し、浄土真宗は基本的に金仏壇が良いでしょう。
ご本尊や仏具などは宗派によって変わります。
お仏壇にご安置するご本尊について解説
なぜ必要?脇尊についてわかりやすく解説
各宗派別に必要なもの
天台宗 (てんだいしゅう)
総本山 | 比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ) / 滋賀県 |
---|---|
ご本尊 | 阿弥陀如来(あみだにょらい) もしくは 釈迦如来(しゃかにょらい) |
脇尊 | 向かって右 : 天台大師(てんだいだいし) 向かって左 : 伝教大師(でんきょうだいし) |
唱名 | 南無阿弥陀佛(なむあみだぶつ) |
- ご本尊(ほんぞん)
- 脇尊(わきそん)
- 仏台(ぶつだい)
- 回出位牌(くりだしいはい)
- 本位牌(ほんいはい)
- 茶湯器(ちゃとうき)
- 仏器(ぶっき)
- 前卓(まえじょく)
- 打敷(うちしき)
- 高杯(たかつき)
- 花立(はなたて)
- 地火灯(じびとう)
- 線香差(せんこうさし)
- マッチ消し
- 机上香炉(きじょうこうろ)
- リン
- リン布団
- リン棒
- リン棒置台(ぼうおきだい)
- 防炎(ぼうえん)マット
- 吊灯籠(つりどうろう)
- 常花(じょうか)
真言宗 (しんごんしゅう)
総本山 | 高野山金剛峰寺(こうやさんこんごうぶじ) / 和歌山県 ほか各派本山 |
---|---|
ご本尊 | 大日如来(だいにちにょらい) |
脇尊 | 向かって右 : 弘法大師(こうぼうだいし) 向かって左 : 興教大師(こうぎょうだいし) もしくは 不動明王(ふどうみょうおう) |
唱名 | 南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう) |
- ご本尊(ほんぞん)
- 脇尊(わきそん)
- 回出位牌(くりだしいはい)
- 本位牌(ほんいはい)
- 茶湯器(ちゃとうき)
- 仏器(ぶっき)
- 前卓(まえじょく)
- 打敷(うちしき)
- 高杯(たかつき)
- 花立(はなたて)
- 地火灯(じびとう)
- 線香差(せんこうさし)
- マッチ消し
- 机上香炉(きじょうこうろ)
- リン
- リン布団
- リン棒
- リン棒置台(ぼうおきだい)
- 防炎(ぼうえん)マット
- 吊灯籠(つりどうろう)
- 常花(じょうか)
【究極に重厚で厳かな】真言宗のお仏壇の飾り方
曹洞宗 (そうとうしゅう)
総本山 | 永平寺(えいへいじ) / 福井県 総持寺(そうじじ) / 横浜市鶴見区 |
---|---|
ご本尊 | 釈迦如来(しゃかにょらい) |
脇尊 | 向かって右 : 道元禅師(どうげんぜんじ) 向かって左 : 瑩山禅師(けいざんぜんじ) |
唱名 | 南無釈迦牟尼佛(なむしゃかむにぶつ) |
- ご本尊(ほんぞん)
- 脇尊(わきそん)
- 回出位牌(くりだしいはい)
- 本位牌(ほんいはい)
- 茶湯器(ちゃとうき)
- 仏器(ぶっき)
- 前卓(まえじょく)
- 打敷(うちしき)
- 高杯(たかつき)
- 花立(はなたて)
- 地火灯(じびとう)
- 線香差(せんこうさし)
- マッチ消し
- 机上香炉(きじょうこうろ)
- リン
- リン布団
- リン棒
- リン棒置台(ぼうおきだい)
- 防炎(ぼうえん)マット
- 吊灯籠(つりどうろう)
- 常花(じょうか)
曹洞宗のお仏壇の飾り方 基本はしっかり!現代らしく
浄土宗 (じょうどしゅう)
総本山 | 知恩院(ちおんいん) / 京都府 |
---|---|
ご本尊 | 阿弥陀如来(あみだにょらい) |
脇尊 | 向かって右 : 善導大師(ぜんどうだいし) 向かって左 : 法然上人(ほうねんしょうにん) |
唱名 | 南無阿弥陀佛(なむあみだぶつ) |
- ご本尊(ほんぞん)
- 脇尊(わきそん)
- 回出位牌(くりだしいはい)
- 本位牌(ほんいはい)
- 茶湯器(ちゃとうき)
- 仏器(ぶっき)
- 前卓(まえじょく)
- 打敷(うちしき)
- 高杯(たかつき)
- 花立(はなたて)
- 地火灯(じびとう)
- 線香差(せんこうさし)
- マッチ消し
- 机上香炉(きじょうこうろ)
- リン
- リン布団
- リン棒
- リン棒置台(ぼうおきだい)
- 防炎(ぼうえん)マット
- 吊灯籠(つりどうろう)
- 常花(じょうか)
浄土真宗本願寺派 西 (じょうどしんしゅうほんがんじは にし)
総本山 | 西本願寺(にしほんがんじ) / 京都府 |
---|---|
ご本尊 | 阿弥陀如来絵像(あみだにょらいえぞう)※掛軸 八本光明 |
脇尊 | 向かって右 : 親鸞聖人(しんらんしょうにん) 向かって左 : 蓮如上人(れんにょしょうにん) |
唱名 | 南無阿弥陀佛(なもあみだぶつ) |
- ご本尊(ほんぞん)
- 脇尊・掛軸(わきそん・かけじく)
- 火立(ひたて)
- 火舎香炉(かしゃこうろ)
- 華瓶(けびょう)
- 上卓(うわじょく)
- 仏器台(ぶっきだい)
- 三具足・花立
- 三具足・火立
- 三具足・香炉
- 打敷(うちしき)
- 線香差(せんこうさし)
- マッチ消し
- 防炎(ぼうえん)マット
- 土香炉(どこうろ)
- 吊灯籠・猫足(ねこあし)
- 輪灯(りんとう)
- 仏器(ぶっき)
- 供笥(くげ)
- 前卓(まえじょく)
- 過去帳(かこちょう)
- 見台(けんだい)
- リン
- リン布団
- リン棒
- リン棒置台(ぼうおきだい)
浄土真宗本願寺派西のお仏壇の飾り方【正式と略式】
浄土真宗大谷派 東 (じょうどしんしゅうおおたには ひがし)
総本山 | 東本願寺(ひがしほんがんじ) / 京都府 |
---|---|
ご本尊 | 阿弥陀如来絵像(あみだにょらいえぞう) ※掛軸 六本光明 |
脇尊 | 向かって右 : 十字名号(じゅうじみょうごう) 向かって左 : 九字名号(くじみょうごう) |
唱名 | 南無阿弥陀佛(なむあみだぶつ) |
- ご本尊(ほんぞん)
- 脇尊・掛軸(わきそん・かけじく)
- 火舎香炉(かしゃこうろ)
- 華瓶(けびょう)
- 上卓(うわじょく)
- 仏器台(ぶっきだい)
- 三具足・花立
- 三具足・火立
- 三具足・香炉
- 打敷(うちしき)
- 線香差(せんこうさし)
- マッチ消し
- 防炎(ぼうえん)マット
- 土香炉(どこうろ)
- 吊灯籠・丁足(ちょうあし)
- 輪灯(りんとう)
- 仏器(ぶっき)
- 供笥(くげ)
- 前卓(まえじょく)
- 過去帳(かこちょう)
- 見台(けんだい)
- リン
- リン布団
- リン棒
- リン棒置台(ぼうおきだい)
浄土真宗(東)大谷派のお仏壇の飾り方【正式と略式】
臨済宗 (りんざいしゅう)
総本山 | 各派本山 |
---|---|
ご本尊 | 釈迦如来(しゃかにょらい) |
脇尊 | 向かって右 : 文殊菩薩(もんじゅぼさつ) もしくは 無相大師(むぞうだいし) 向かって左 : 普賢菩薩(ふげんぼさつ) もしくは 花園法王(はなぞのほうおう) |
唱名 | 南無釈迦牟佛(なむしゃかむにぶつ) |
- ご本尊(ほんぞん)
- 脇尊(わきそん)
- 回出位牌(くりだしいはい)
- 本位牌(ほんいはい)
- 茶湯器(ちゃとうき)
- 仏器(ぶっき)
- 前卓(まえじょく)
- 打敷(うちしき)
- 高杯(たかつき)
- 花立(はなたて)
- 地火灯(じびとう)
- 線香差(せんこうさし)
- マッチ消し
- 机上香炉(きじょうこうろ)
- リン
- リン布団
- リン棒
- リン棒置台(ぼうおきだい)
- 防炎(ぼうえん)マット
- 吊灯籠(つりどうろう)
- 常花(じょうか)
日蓮宗 (にちれんしゅう)
総本山 | 身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ) / 山梨県 |
---|---|
ご本尊 | 曼荼羅(まんだら) |
脇尊 | 向かって右 : 鬼子母神(きしぼじん) 向かって左 : 大黒天(だいこくてん) |
唱名 | 南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう) |
- ご本尊(ほんぞん)
- 脇尊(わきそん)
- 日蓮聖人(にちれんしょうにん)
- 回出位牌(くりだしいはい)
- 本位牌(ほんいはい)
- 茶湯器(ちゃとうき)
- 仏器(ぶっき)
- 前卓(まえじょく)
- 打敷(うちしき)
- 高杯(たかつき)
- 花立(はなたて)
- 地火灯(じびとう)
- 線香差(せんこうさし)
- マッチ消し
- 机上香炉(きじょうこうろ)
- リン
- リン布団
- リン棒
- リン棒置台(ぼうおきだい)
- 防炎(ぼうえん)マット
- 吊灯籠(つりどうろう)
- 常花(じょうか)
お仏壇に必要なもの
ご本尊(ほんぞん)・脇尊(わきそん)
寺院に本尊が大切に祀られているように、お仏壇にも信仰の対象となる一番大切なご本尊や脇尊をご安置します。
また、ご本尊・脇尊は各宗派により異なります。
宗派別ご本尊・脇尊一覧表
宗派 | 本尊 | 脇尊 | |
---|---|---|---|
向かって左 | 向かって右 | ||
天台宗 (てんだいしゅう) |
(あみだにょらい) (しゃかにょらい)) |
伝教大師 (でんきょうだいし) |
天台大師 (てんだいだいし) |
真言宗 (しんごんしゅう) |
大日如来 (だいにちにょらい) |
不動明王
(ふどうみょうおう) 興教大師
(こうぎょうだいし) ※各派によって異なります
|
弘法大師 (こうぼうだいし) |
曹洞宗 (そうとうしゅう) |
釈迦如来 (しゃかにょらい) |
瑩山禅師 (けいざんぜんじ) |
道元禅師 (どうげんぜんじ) |
浄土宗 (じょうどしゅう) |
阿弥陀如来 (あみだにょらい) |
法然上人 (ほうねんしょうにん) |
善導大師 (ぜんどうだいし) |
浄土真宗 西 (じょうどしんしゅう にし) |
阿弥陀如来 (あみだにょらい) |
蓮如上人 (れんにょしょうにん) |
親鸞聖人 (しんらんしょうにん) |
浄土真宗 東 (じょうどしんしゅう ひがし) |
阿弥陀如来 (あみだにょらい) |
九字名号
(くじみょうごう) 蓮如上人
(れんにょしょうにん) |
十字名号
(じゅうじみょうごう) 親鸞聖人
(しんらんしょうにん) |
臨済宗 (りんざいしゅう) |
釈迦如来 (しゃかにょらい) |
※各派によって異なります |
|
日蓮宗 (にちれんしゅう) |
曼荼羅 (まんだら) |
大黒天 (だいこくてん) |
鬼子母神 (きしぼじん) |
天台宗(てんだいしゅう)
真言宗(しんごんしゅう)
曹洞宗(そうとうしゅう)
浄土宗(じょうどしゅう)
浄土真宗 西(じょうどしんしゅう にし)
浄土真宗 東(じょうどしんしゅう ひがし)
臨済宗(りんざいしゅう)
日蓮宗(にちれんしゅう)
お位牌(いはい)
仏様の世界では向かって右側の方が、位が高くなります。
ご先祖様のお位牌は、お仏壇に向かって右側から亡くなられた順番にご安置しましょう。
お仏壇の上から二段目の場所になります。
ご本尊の前は空けておきましょう。
※浄土真宗の場合・・・浄土真宗の教えでは本来、お位牌は必要ありません。
お位牌がたくさんあって置ききれないという方は、次の3通りの方法があります
- 一つ一つのお位牌を、ご先祖様のお位牌として"回出位牌"(くりだしいはい)にまとめる。
お寺のご住職様にお願いし、白木の板に戒名を書いていただくケースが多いです。
当社でも、戒名を書く専門の書家の先生がおります。
有料となりますがお受けいたします。 - 「○○家先祖代々之霊位」のお位牌(本位牌)をご用意し、一つにまとめる。
- あまりにも人数が多い場合は、50年を一区切りとし50年以上前の方は過去帳に戒名などを記し、先祖代々の位牌(回出位牌か本位牌)と一番近い方のお位牌(本位牌)にする。
※いずれにしても、ご住職様にお魂抜き(おたましいぬき)とお魂入れ(おたましいいれ)をご依頼していただきます。
仏具
初めてお仏壇をご用意するときやお仏壇を買い替える時、ほとんどの方がお仏壇に合わせ新しい仏具をご用意します。
ここでは基本的な仏具をご説明します。
また、宗派によっては仏具が異なります。
花立(はなたて) | 正式には蓮の常花を飾りますが、一般的には生花をいけます。 |
---|---|
地火灯(じびとう) | ローソクを立てる台です。燭台(しょくだい)とも言います。 |
机上香炉(きじょうこうろ) | 経机の上などに置き、お線香を立てます。 |
茶湯器(ちゃとうき) | お水もしくはお茶を供えます。 |
仏器(ぶっき) | 仏飯を供えます。 |
高杯(たかつき) | お供物をのせる台です。 |
前卓(まえじょく) | 仏器、茶湯器、三具足などをのせる台です。 |
線香差(せんこうさし) | お線香を差し、お参りしやすいよう用意しておきます。 |
マッチ消し(まっちけし) | マッチの燃えカスを入れます。 |
リン一式(りんいっしき) | リン、リン布団、リン棒、リン棒置台の4点セット。 読経やお参りの合図として鳴らします。 また、心を落ち着かせ、邪気を払う効果もあります。 |
打敷(うちしき) | 荘厳具です。正式な「宗紋入」と宗派を問わないものがあります。 |
防炎マット(ぼうえんまっと) | 火を使う道具の下に敷く、防炎加工が施してあるマットです。 |
吊灯籠(つりどうろう) | お灯明です。最近では、LED(発光ダイオード)を使用しているため半永久的に切れません。 お参りするときに点けます。
|
常花(じょうか) | 常に枯れない造花のことです。常花は浄化の意味を持つ蓮華を象ったものが多く、お仏壇の格が上がるとも言われております。 ※浄土真宗では用いません。 |
仏台(ぶつだい) | ご本尊を置く台です。 |
過去帳(かこちょう) | 亡くなった人の戒名(法号・法名)、俗名、死亡年月日、行年などを書いておく帳簿です。 |
見台(けんだい) | 過去帳を置く台です。 |
浄土真宗用仏具
上卓(うわじょく) | 華瓶や火舎香炉を置く台です。 |
---|---|
華瓶(けびょう) | 水を入れ、樒(しきみ)を挿して香水としてお供えをします。 |
火舎香炉(かしゃこうろ) | 焼香するための香炉です。 |
供笥(くげ) | 主にお華束(けそく)「小餅」を盛る台です。 角でなく面の部分を正面にして置きます。 お供え物はできれば左右対称になるようにします。 |
火立(ひたて) | ローソクを立てる台です。燭台(しょくだい)とも言います。 |
土香炉(どこうろ) | 焼香するための青磁香炉です。三本足の一本を正面にしましょう。 |
輪灯(りんとう) | その昔、浄火を燃ずるという意味から、油を差しお仏壇の中を明るくする照明具として用いられました。現在はお飾りになっています。 |
お仏壇には、宗派別に様々な必要となるものがあります。
ご本尊やお位牌、仏具などもお仏壇に合わせ、毎日お参りしたくなるものを選びましょう。