お墓の構成について
【動画で解説】お墓の基本的な選び方とお墓の構成
お墓と一言でいっても、そこには必要な付属品を含めてお墓と呼んでいます。
ここでは、一般的なお墓の構成についてご説明します。
お墓の基本構成
お墓は、「お石塔」「墓誌」「灯篭」「塔婆立」「外柵」などから構成されます。詳しくご説明していきますのでご覧ください。
1. お石塔(せきとう)
お魂(たましい)の宿る一番大切なものです。石塔には一般に花立て、水鉢(仏様に浄水をあげるところ)、香炉(お線香を捧げるところ)がセットになっている場合がほとんどです。
ご納骨の際には、香炉を外し、拝石を動かします。拝石を動かすと納骨室(カロート)の入口があります。そこからご遺骨を納めます。
納骨室(カロート)はお石塔の下まで広くつながっています。納骨の仕方には地域性もありますが、長野県北部ではご遺骨を骨壺を使わず直接納骨する場合が多いです。
2. 墓誌(ぼし)
故人の戒名(法名)を刻むものです。土葬の時代には故人一人ひとりを埋葬し、石塔を建ててきました。現代は火葬になり、ご遺骨は家族が同じ場所で埋葬されます。そのために故人の名前を墓誌に刻みます。また、後世に「供養の想い」を伝えていくためにも必要です。
3. 灯篭(とうろう)
ローソクを灯すものです。仏様に差す後光と同じで十方をも照らす高尚な明かりという意味があり、魔除けの役目にもなる大切なものです。
4. 塔婆立(とうばたて)
故人のご供養のために菩提寺(ぼだいじ)からいただく卒塔婆を建てる道具です。卒塔婆はご供養の一つです。どこかに立てかけたり、寝かせて置くものではありません。
5. 外柵(がいさく)
墓地全体を囲う石のことです。今では9割以上の方が外柵を付けます。外柵を付けることは仏様の霊が迷わないこと、隣地との境界をはっきりさせること、地面より高く上げることで納骨室に水が溜まらないなどの効果があります。
お石塔の種類
お石塔を選ぶ際に、こうしなければいけないという特別な決まりはありません。様々なタイプの中から毎日お参りしたくなるお墓を選びましょう。
基本タイプ
スリンタイプ
蓮華(れんげ)タイプ
洋風タイプ
供養塔(くようとう)タイプ
人は亡くなるとこの五大元素へ回帰する(大地へ還る)といわれておりますので、ご先祖様供養に最もふさわしいお墓です。
創作タイプ
外柵の種類
お石塔と同じように、外柵にも様々なタイプがあります。お石塔とのバランスや墓地の形状なども考慮し、コーディネートしましょう。近隣のお墓を参考にするのも良いでしょう。
シンプルタイプ
和風タイプ
フラットタイプ
全面敷石タイプ
洋風タイプ
その他必要な付属品
お墓の基本構成は、「お石塔」「墓誌」「灯篭」「塔婆立」「外柵」ですが、その他にも必要に応じて「地蔵」や「置石(おきいし)」などの付属品をつけます。
宗教・宗派によるお墓の制約について
宗教・宗派による形や大きさ、石の色などの制約は基本的にありません。近年は多くの洋型・デザイン墓石が登場し、自由な発想で自分好みのお墓を建てる方が増えてきています。ただし、浄土真宗では教えにより塔婆立・五輪塔・水子地蔵は使用しません。また、神道では仏教の花とされる蓮華デザインは使用しないのが一般的です。