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お戒名について-ご先祖様のお人柄や歴史を振り返る-

仏事・季節の行事
若槻店の林です。

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いよいよお盆を迎えます。
お仏壇、お墓のお掃除はお済みですか?ご家族、親戚と一緒に心穏やかにご先祖様をお迎えしたいものですね。ご先祖様と一緒にご馳走をいただきながら、昔の思い出話に花が咲く。私はそういう団欒が大好きです。
今年も良い供養ができるようにしっかりと準備を整えたいと思います。

さて、今日はお戒名について解説したいと思います。
普段はあまり気にしないかもしれませんが、お参りするときにお位牌、過去帳をよく見てみましょう。そこには、お戒名や法名などが書かれています。このご戒名を授かった理由を考えてみると、ご先祖様の人柄や歴史などが垣間見え、想いを巡らせることができます。


まずは、お位牌に書かれた文字を解説しますね。お位牌や過去帳には、「戒名」そのもののほかに「院号」「道号」「位号」などが含まれ、全てが「戒名」と受け取られがちですが、「戒名」は二文字だけです。
二文字の「戒名」に院号・道号・位号が付いているのは、生前のお人柄などを言葉に置き換えているからなのです。意味を考えながら、お位牌に書かれた文字を眺めることもまた、ご先祖様の供養に繋がりますよ。
それでは、それぞれの言葉の意味を見ていきましょう。

お位牌に書かれた文字

「戒名」とは

お戒名とはそもそも、出家して仏門に入り厳しい戒律を守った弟子に授けられた名前です。現在では、「亡くなることで仏様に近づき出家・仏門に入る」と解釈されることから、菩提寺様から授けられる形になっています。
宗派によっては「戒名」と言わず、「法名」や「法号」と呼びますね。
親鸞聖人は「何一つとして戒を守れない凡夫だから弥陀の誓願によってのみ救われる」との教義を打ち立てましたので、浄土真宗には戒名はありません。仏弟子になるには「おかみそり」を受け、「法名」を頂きます。また、日蓮宗では法華信者は霊山浄土に生まれるとされるため、戒名よりも「法号」と言うことが多いようです。
「戒名」や「法名」は二文字で表されます。どんなに身分の高い人でも二文字で、仏の世界は平等であることが表現されています。

「院号」「院殿号」とは

故人が生前、信仰が厚く寺院や宗派に深く寄与した場合に、授けられることが多いです。また、広く社会貢献活動など行った場合などにも授けられます。

「道号」とは

戒名の上に付けられるもう一種類の名前ですが、わかりやすくいえば、号とか字(あざな)にあたるものです。家名や地名、趣味、業績を讃える言葉の一文字を用いることが多いようです。

「位号」とは

仏の弟子たる故人に対する敬称のようなものです。
成人男性は 「信士(しんじ)」や「居士(こじ)」、「清居士(せいこじ)」
成人女性は 「信女(しんにょ)」や「大姉(だいし)」、「清大姉(せいだいし)」
男の子は  「童子(どうじ)」
女の子は  「童女(どうにょ)」
男の幼児は 「孩子(がいじ)」や「嬰児(えいじ)」
女の幼児は 「孩女(がいじょ)」や「嬰女(えいじょ)」
などが付きます。

このように、お位牌に書かれた文字には、様々な意味があるのです。

最近では、ご葬儀の後にお戒名を授けた由来や意味を、菩提寺のご住職様が丁寧に説明していただけることもあるようです。
故人の関係者が多く集まるお盆のこの時期に、改めて菩提寺のご住職様にお伺いすることも良いかと思います。

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ご先祖様を思い出し、近くに感じることは、一番の供養だと私は思います。
お戒名などお位牌に書かれた文字を見つめ、ご先祖様のお人柄や歴史を振り返ってみてはいかがでしょう。ご先祖様を心穏やかにお迎えし、よいご供養をしてくださいね。


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